アルバム表題曲の話~BUMP、アジカン編~

今まで散々アルバム表題曲の話が出てきていた。ある種バンドにとっても要のような曲だと思う。今回は、この話題について、BUMPとアジカンに注目し書いていく。

これまでの記事
オリジナルアルバムで好きな曲とは?~フジファブリック編~
くるり『ソングライン』と歩きたい道
スピッツの世界を漂ってみたい君へ『小さな生き物』を
一緒に散歩したいフジファブリック〜日中編〜

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表題曲とは何か?

さて表題曲とは何か。
このサイトではアルバム名を二重鉤括弧『』、曲名を鉤括弧「」で括っている。この括弧の中が同じワードのとき、それは表題曲なのである。つまり、アルバム名とそのアルバムに収録されている曲名が一緒のとき、その曲は表題曲ということだ。
曲名やアルバム名が決められるとき、色んなパターンがあるようだ。曲名が先に出来てアルバム名にもぴったりじゃないかとなり、アルバムにもつけられることがひとつ。または、アルバム名決定後、曲を作ったり曲名につけられるパターンもあるようだ。
何度も色んな記事に書いていることだが、そういう経緯を背負っていることが多いだけに、表題曲は屈指の名曲が多いのだ。

では具体的な作品を紹介していこう。

BUMP OF CHICKENのアルバム表題曲

まずはBUMP OF CHICKENから。
BUMPは近年になってアルバム表題曲が出現してきた。

2014年発売『RAY』から「ray」 作詞作曲:藤原基央
大文字と小文字表記となるが、これは表題曲と言っていいだろう。「ray」はまさにこのアルバムを象徴する曲だと思う。
BUMPのことを、この曲で知った人も結構いるのではないだろうか。1回聴いたら好きになってしまう、そんなパワー溢れる名曲だ。
歌詞もいい。とくに、あの藤原基央が

生きるのは最高だ

と歌うこと、ライブでは観客に歌わせることが、なんだかすごく、すごく胸に迫るのだ。
上述の通り、ライブでも定番曲となっている。クラップする箇所はベースのチャマを見ていると分かりやすい。そしてこの曲は、片足でお茶目に歩く動作をするチャマ、お手振りが独特な藤くんなど見所いっぱいだ。アウトロの藤くんソロギターを、会場全員が魅入るように聴いているのが印象的な曲である。その後のお辞儀でわあっと湧く流れも好きだ。
ちなみに次作『Butterflies』には微表題曲(?)「Butterfly」がある。これも胸に迫る名曲だ。ライブも楽しい1曲なのである。

ASIAN KUNG-FU GENERATIONのアルバム表題曲

アジカンのアルバム表題曲タームがはじまったのは2008年発売『ワールド ワールド ワールド』からだ。
表題曲「ワールド ワールド ワールド」は独立した1曲と言うよりは導入曲、まさにアルバム『ワールド ワールド ワールド』のイントロという趣がある。ここで流れる印象的なリフがこのアルバムに流れる雰囲気を形作っている。

2008年発売ミニアルバム『未だ見ぬ明日に』
「未だ見ぬ明日に」作詞作曲:後藤正文
この楽曲は、アジカンの曲の中でも屈指の名曲だ。

アジカンの概要やオススメ曲、アルバムの話~前編(2002~2008)~
アジカンのアルバムについて、どんな雰囲気か、どんな曲が入っているか、簡単に1枚ずつ紹介しています。前編は『崩壊アンプリファー』から『サーフブンガクカマクラ』まで。

上記の記事にもチラリと出てきたが、歌詞、メロディどれをとっても極上の1曲である。“タイダイ”“マイマイ”“”“再会”など口にするのが楽しい韻を踏んだ音運び、それに対して辛辣ともとれるヒリつく歌詞、聴いていると心に強い感情が燃える感覚があるのだ。ロマンチックで想像をくすぐられる詞、そして突きつけられるような詞、「未だ見ぬ明日に」を聴くと、だからアジカンが好きなんだ、と心底思う。
この曲の歌詞

どんな悲しい最期が待ち受けていようとも
それを「希望」と呼ぼう

にどれだけ救われたことか。曲の締めにもこの歌詞が来ることに胸が打たれる。
骨芋ツアーで聴くことが出来たのが本当に、本当に嬉しかった。

アルバム表題曲は、2010年発売『マジックディスク』、2015年発売『Wonder Future』、2018年発売『ホームタウン』と続く。どれもグッとくる良い曲揃いだ。

アルバム表題曲、それはその作品集の顔ともなる楽曲だ。そこで提示される曲の意思には、いつも心が震える。また、表題曲はMVが作られることが多い。シングルではないが、顔である、そんな絶妙な立ち位置を持つ曲たちは、ライブでもここぞというときに、遺憾なく力を発揮するのだ。
次回は「アルバム表題曲の話~フジファブリック編~」だ。

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