アルバム表題曲について、前回はBUMP、アジカンについて書いた。本日はフジファブリック編だ。フジについては、色んな記事にこの話をちょこちょこ書いた気がする。では、はじめよう。
2009年発売『CHRONICLE』
「クロニクル」
英語と日本語表記だが、これも表題曲と言っていいだろう。名曲中の名曲だ。平熱で明るくきらきらしていて切ない。儚さも繊細さもあるけど、強さもあるし、ひたむきでもある。
志村くんそのものじゃん、と思うのだ。わかっている、作品は作品として享受したいという思いもある。それでも。
歌詞とじっくり向き合うと、なんとも形容詞しがたい気持ちになる。
間奏の歌うようなギターに、いつも泣きそうになってしまう。心臓をギュッと掴まれる。その後の教会に鳴り響くような鍵盤、最後のサビの華やかさ、どれをとっても良い曲だなあと思う。アウトロの余韻が残る終わり方も印象的だ。
この曲を、いつかライブで聴ける日はくるんだろうか。聴いてみたいな。
2011年発売『STAR』
「STAR」作詞:山内総一郎・加藤慎一
まさに曲名通り、きらめく星のような曲だ。現体制フジの魅力が詰まった1曲でもある。強い意志の光、お茶目さ、真っ直ぐ進む軽快さ、泣いていても笑顔になる楽曲だ。
歌うようなギターも健在で、気持ちよくのびる総くんの歌声に聴き惚れる。
ライブではここぞという位置で演奏されることの多い曲だ。“星が見えそう 猿と見れそう 長めの手を 叩き笑顔”の部分でのジェスチャーにはぜひ注目して欲しい。また、“長めの手を”で両手を掲げ、“叩き笑顔”でクラップするのが定番だ。楽しく、でもやはりどこか切なく、心には星のような光が灯る、そんな曲なのである。
2014年発売『LIFE』
「LIFE」
ここまで表題曲について書いてきたが、いっとう重心のある曲ばかりだ、と改めて驚いている。この「LIFE」もそうだ。『CHRONICLE』が等身大の志村くんならば、『LIFE』は等身大の総くんだろう。
アルバム表題曲、「LIFE」はフジファブリックのライブでも定番の曲だ。イントロの鍵盤の軽やかさから印象的な曲だ。間奏のギターも耳に残る。ライブごとに鮮やかに七変化し、色んな表情を見せてくれる楽曲でもある。「ハナレフジのツアーにまた行きたい」にも書いたが、メドレーにもうまく組み込むことが出来る柔軟性も持っている。
そして、この楽曲はオーディエンス参加型曲の代表格でもある。クラップにワイパー(腕を左右に振る)、聴いている皆の顔はきらきら輝く。他には「虹」なんかも参加型曲である。光のパワーが込められ、まっすぐで、その一方で寂しさを内包する山内総一郎らしい曲だと思う。
フジのアルバム表題曲について、「TEENAGER」は「オリジナルアルバムで好きな曲とは?~フジファブリック編~」に綴っている。「MUSIC」は「一緒に散歩したいフジファブリック〜日中編〜」で書いた。どれもこれも心掴まれる素晴らしい曲ばかりだ。
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