雨の日に聴きたい1曲〜レキシ、ハナレグミ、レミオロメン〜

これまで雨降りシリーズとして  BUMP編アジカン編フジ編くるり編を書いてきた。雨という事象の普遍さと、それに対するそれぞれの表現者の捉え方が多種多様で面白かった。今回はレキシ、ハナレグミ、レミオロメンの曲について書く。

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レキシ「出島で待ってる」2018年発売『ムキシ』

“〜のときに聴きたいシリーズ”を書いていてふと思ったが、レキシは逆に状況が限定され過ぎている気がする。古墳を見に行くとき、橋の上で弁慶を待ってるとき、年貢を納めるときなどぴったりだ。別に、いつも状況によってどの音楽を決めているわけではないのだが、周りの環境や自分の気分にぴったりの曲を聴いたときの感情は得がたいものがある。
だからこそ、雨の日には「出島で待ってる」を聴きたいものである。
歌詞的には、雨が降りそうな曇天、という感じだが、イントロの空気感からぐずつきそうな天気の印象を受ける。おそらく2019年7月時点で、一度もライブで演奏されていないと思われるので、いつか聴きたい楽曲だ。レキシとしてはストレートなメロディだが、曲の展開がとてもカッコいい。
もっとレキシについて詳しく知りたい場合は「“レキシ”を知りたい君へ」を読んで欲しい。
(追記:2019年後半に行われたアナザーレキシツアーで演奏された)

ハナレグミ「明日天気になれ」2002年発売『音タイム』

ハナレグミの「明日天気になれ」(作詞:志水 則友/永積 タカシ、作曲:永積 タカシ)ほど雨降りの日に心が明るくなる曲もないだろう。
ベストアルバム『hana-uta』、ライブ盤『どこまでいくの実況録音145分(ハナレグミ, So many tears)』『Live What are you looking for』にも収録されている。また「ハナレグミに惚れた奴がおすすめをする」という回にも登場したが、ライブでも定番の曲だ。CD音源より音が多彩なライブ音源をついつい聴いてしまう楽曲でもある。コールアンドレスポンスも豊富で、会場が一体となって楽しめる楽曲だ。永積くんの陽の部分が炸裂する歌である。
ライブでは“今日の天気は雨模様 雷さんのへそ曲がり 夏の真ん中で”がその日の様子に歌詞替えされることが多い。『Live What are you looking for』では“今日の天気は晴れ模様 雷さんよありがとう 春のはじまりで”となっていた。雨降りでも心には太陽が浮かぶ、そんな愉快で楽しく明るく、でもしみじみと聴き入ってしまうような、そんな1曲だ。鍵盤も印象的で素敵なのだ。

レミオロメン「雨上がり」2003年発売『朝顔』

初めて聴いたときから好きな曲だ。ロックで格好良くて、真っ直ぐ進みたくなる1曲だ。藤巻くんの声は、聴いた瞬間分かる記名性の高い歌声だなといつも思う。制作年を見て驚いたが、これが初期曲なのかと、レミオロメンすごいな、と感じた。雰囲気、系統はアジカンの「未来の破片」や、くるりの「青い空」、BUMPの「バトルクライ」を彷彿させるものがあり、現在若手バンドたちに影響を与えている彼らの2000年代ロックもまた最高だなあ、みたいな気分だ。レミオロメンは何度も何度も聴きたくなる曲が多いのだが、「雨上がり」もしかりである。ちなみに「Sakura」「南風」「花鳥風月」は特に沢山聴いた。藤巻くんのソロ曲もとても良い。
生で弾き語りを聴いたことがあるのだが、これがまたとても良かった。ワンマンとかいつか行ってみたいと思うアーティストのひとりである。
「雨上がり」、水滴を吹き飛ばしてくれるパワーをもつ1曲だ。

雨の日シリーズを書いていたら、雨の日プレイリストが完成してしまった気がする。片手にはいつも音楽を、風邪はひかないように気をつけて。

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