雨の日に聴きたいBUMP OF CHICKEN

梅雨入りの話を聞く。天気が悪いと頭が痛い気がするし、気持ちもどんよりしがちだ。その一方で、雨の日に聴くと相乗効果のように気分をあげてくれる曲もある。別に晴れの日に聴いても好きだけど、雨の日に聴くと似合っていてワクワクするような曲が。今日はその話をしようと思う。

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「ホリデイ」作詞作曲:藤原基央(2008年発売『present from you』)

シングル『スノースマイル』に収録されたカップリング曲だ。この曲の歌詞が、生きているなかで、どれだけよぎったことか。
「ホリデイ」を聴くと情景が鮮やかに浮かぶ。中盤からは"雨"が出てくることによって、暗い部屋の中で布団に入りながら考え事をしているようなイメージに親近感を持つ。誰しもが思ったことのある感情がこの曲には書いてあると思う。だからこそ、なんだか癒やされる。

そういえば『スノースマイル』で思い出したことがある。
これはごく個人的な思い出だ。
中部の片田舎から、修学旅行で初めて東京へ行くことになったときの話である。
自由行動の時間があり、友人たちは東京と言えばここ! みたいな場所に行きたいという話をしていた。私は、どこへでもついて行くので、渋谷のタワーレコードにだけは行かせてくれと懇願した。中学生の私にとって、渋谷のタワレコは聖地だったのだ。
念願叶い、タワレコの空気を吸ったあの感動は今でも覚えている。それ以降、時が経って度々訪れることになるとは、このとき知るよしもない。そしてその当時、初めて渋谷のタワレコに足を踏み入れ、購入したCDがBUMP OF CHICKENの『スノースマイル』だったのだ。当時、このシングルをまだ持っていなかったというのと、「ホリデイ」がどうしても聴きたかった、という理由だったと思う。

そんな思い出もありつつ、BUMPのなかでも特に聴き狂ったのが、この「ホリデイ」だった。
自分の日常に寄り添ってくれる何気ない感じが大好きだ。ぱっと聴くと明るい曲だが、それで終わらないのが藤原基央だと思う。日々の億劫さ、それでも“朝を繋いでいる”こと、そして最後の“失敗しない 雨も降らない 人生なんてない”からの流れは、本当に心が救われる。寝返りをたくさんするところもとても良い。だるい雨の日もなんとか過ごせる。雨音を感じながら、ぼんやり聴きたい1曲だ。

この曲は、2012年のツアー「GOLD GLIDER TOUR」でのアコースティックステージ(恥ずかし島)で演奏された。GGTの映像作品発売当時、なんで「ホリデイ」が入ってないんだあああ! 映像発売はありがとう!!! と叫んだような気がする。今でこそライブ映像が発売されるのが当たり前のようになっているが、当時は、ライブに関して頑なに作品化されていなかったのである。歓喜したのは言うまでもない。「ホリデイ」は入っていなかったけど。

「宇宙飛行士への手紙」作詞作曲:藤原基央(2010年発売『COSMONAUT』)

雷が鳴っているときに聴きたい曲ナンバーワンだ。曇天にパッと閃く稲妻を眺めながら聴くこの曲がまた最高なのである。“匂いもカラーで思い出せる”や“ジャンル分け出来ないドキドキ”など、表現してみたかったけど言葉にならない感覚が、見事に言語化されているのが印象的だ。
また、この楽曲、MVも最高なのだ。MVにはメンバーが一切登場しないという映像作品なのだが、曲の世界観が見事に表現されていて、素晴らしい。観ているうちに音楽や歌詞と相まって泣けてくる。

「宇宙飛行士への手紙」は、ライブでも結構演奏されるイメージがある。ライブでの「トリケラトプス」の部分はぜひ藤くんに注目して欲しい。可愛らしい姿が見られるかもしれない。
余談だが、シングル『宇宙飛行士への手紙』のカップリング曲「good friends」はとびっきりめちゃめちゃ良い曲なので、ぜひ聴いて観て欲しい。人との距離の取り方の指標だ。曲中の歌詞
好きになれないものを見つけたら わざわざ嫌わなくていい そんなもののために時間割かず そっと離れればいい
はずっと心にとめておきたい言葉である。こういうことを真っ直ぐ届く形に表現できる藤原基央は本当に凄いなと思う。
「ホリデイ」といい「真っ赤な空を見ただろうか」といい「歩く幽霊」といい「good friends」といい、カップリングの明るい名曲の多さはなんなのだろう。ことごとく好きになる。

この曲たちを聴いたあとは、雨上がりの曲を聴こうか。「キャッチボール」「ウェザーリポート」なんかいいんじゃないだろうか。

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