年1映画マンが『天気の子』を観た

これを書いている時点でもう年1じゃないやん、という感じだが(「年1映画マンが『プロメア』を観に行った」)、最近『天気の子』を観に行った。
そもそも、『君の名は。』も映画館で観たので、『天気の子』を観に行くのもまた必然だったのだろう。ネタバレにならないように感想を書いていこうと思う。

結構心に響いた点はいくつかあった。なかでも主人公がひとり身寄りもなく、無謀にも離島から大都会東京に家出したところの心許なさはすごかった。身を立てることの出来る現実的な算段もなく、無鉄砲に飛び出てにっちもさっちもいかなくなる描写に胸がざわついた。それはきっと、自分の意思でそういう状況に向かわなくても、そうなり得る可能性があることがいつも頭の片隅にいるからだろう。そういう足下がぐらぐら揺れる感覚は、「『ハッピーエンドは欲しくない』を読んで」でも味わった。道端で生きることになったところから、海外へ旅するようになった人の物語に興味がある人は、ぜひ読んでみて欲しい文章だ。Kindleで読むことが出来る。
その八方ふさがりみたいな状況からの推移は、やはりワクワクする。『君の名は。』では、主人公たちが入れ替わって、それぞれでの生活を謳歌する描写が楽しくてしょうがなかったが、『天気の子』はその推移する辺りが一番好きだった。あと見覚えのある街が登場するのも楽しいし、景色が美しかった。

あとはやはり結末だ。度々考えてしまう。そして、うまいなあ、という気持ちになる。これは是非観て、色々思いを馳せて欲しい。

現在、桁違いの災害がよく起きるようになっている。そのとき人々はどうするのか、どう生きてくのか、そんなあるひとつの姿も提示してくれるような作品だと思う。

そして、やっぱりRADWIMPSはRADWIMPSだ。この作詞作曲者の記名性はいつ聴いても面白いな、と思う。音楽と映像が合っていて、胸が煌めくような作品だった。

こういう映画が沢山の人に観られているって、いいなあなんて思うのであった。

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