the chef cooks meを聴いてくれ! おすすめな曲の話

あの素敵な音楽を奏でるバンド、the chef cooks meを初めて観たのは、いつのことだっただろうか。きっと2014年のNANO-MUGEN FES.だったと思う。
今回は前半でサポートキーボードのシモリョーの話、後半でおすすめの曲について書く。

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サポートのキーボード、シモリョーとアジカンの話

the chef cooks me(シェフ)は下村亮介(シモリョー)率いるバンドである。私はシェフの音楽ばかり聴いているだけなので、バンドヒストリーのようなことは分からないが、シモリョーのことは知っている。
その話から書かせて欲しい。具体的な曲の話は後半から綴っていく。

サポートメンバーたち〜繋がる音楽世界〜」という記事にも書いたように、シモリョーは現在、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの“ホームタウン”ツアーに帯同しているのだ。アジカンのサポート自体はずっと前から、キーボードとして参加しているのだ。コーラスやタンバリンをしていることもあった。

なかでも深く印象に残っていることがある。2015年に行われたアジカンのツアー“酔杯フォーエバー”でのことだった。確か「さよならロストジェネレイション」のときだと思う。この曲は、ライブのときイントロでギターをつま弾きながらMCをすることがある。その際、ゴッチが突然シェフの楽曲である「適当な闇」を口ずさんだのだ。そしてシモリョーに歌うようにと振った。本当に不意打ちだったのかシモリョーが慌てていたのが可愛らしかった。ああ良い曲だなあ、ああ、美しい夜だなあと思った。この時間がずっと続けばいいのに、と願ってしまった。

さて、とはいえ、アジカンが好きだからシェフも好きになったわけではない。そんな安直ではさすがにない。
シェフの曲が良いから好きになったのだ。
ナノムゲンフェス、横浜アリーナで演奏したシェフを聴いたときに心の底から思った。この規模の会場でも遜色なく音楽を鳴らせるバンドなんだということを。前置きがずいぶん長くなってしまったが、そんなシェフの、好きな曲について書こうと思う。

the chef cooks meの好きな曲

2006年発売、『アワークッキングアワー』
「ギターリスト」
イントロから好きだ。定型じゃないメロディとでもいうのだろうか。少しだけ不穏な要素が入りつつ聴き心地の良いグッドメロディだ。歌詞もストレートで愛が溢れていてグッとくる。シモリョーの声ものびのびとしていて良い声だなあと思う。この曲の入っているアルバムは音楽の楽しさが詰まっていると感じる。

さて、そして2013年発売の『回転体』。もうこのアルバムは本当に名盤だと思う。好きな曲がたっくさん収録されている。前述した「適当な闇」もこのアルバムだ。
1曲目の「流転する世界」から良すぎて泣けてくる。少ない音数、引き立つシモリョーの透き通った歌声、そしてストリングス。多様な音が色鮮やかに入ってきて心は浮き立つ。ただの日常が、純度の高い特別でなんでもない日になるような感覚。ゆったりとしたメロディなのに心はワクワクする。多くの人に聴いて欲しい、もっともっと色んな人に届くはず、そんな風に思う素晴らしい1曲だ。
この次曲の「ケセラセラ」のイントロはびっくりするが少し笑ってしまう。このイントロからは想像できない本編で、これまた素敵な曲だ。
そして、「適当な闇」。シンプルな音数からはじまり、多彩なメロディがぶわっと花開く。変調もギターと歌声だけになるところも最後の部分の構成もどれをとっても良い。余韻に浸りたくなる曲だ。
さて、次に書く曲は「環状線は僕らをのせて」。とても聴き覚えのある人の声がする。そうゴッチだ。この曲はYouTubeに公式からMVが上がっているので、ぜひ観てみて欲しい。色んな人が参加いていてそれも楽しい。このゆったりとして一定に続くリズムが心地よい。シモリョーの声の良さを痛感する1曲でもあると思う。
そして「四季に歌えば*」。この曲が大好きで仕方がない。聴くと心がウッキウキになる。言葉の選び方、響き、軽やかさが何度聴いても最高だなあと思う。ライブでは「腰に手をあてて ピースサイン!」でピースするのが定番だ。ソーキュートである。
最後に書く曲は「song of sick」。ライブでも大盛り上がりの熱に浮かさる楽曲だ。エネルギッシュでパワフル、飛び跳ねて自由に放出しよう。

シェフはライブもとっても楽しいバンドなのだ。シモリョーのパワフルさに引っ張られてとってもワクワクしてしまう。フロアに降りて歌う彼を観たときは笑ってしまった。エネルギーに溢れて皆が楽しそうに音楽を聴いている空間は、ひどく心地よい。終わったあと、熱にあてられて心の淀みが昇華されたように透き通っていた。ああいう夜を、私はいくつも欲しいと思う。

(*作詞:ayUtokiO , 下村亮介 作曲:下村亮介 )

サポートメンバーたち〜繋がる音楽世界〜
ミュージシャンをがっちり支え、魅力を存分に放出してくれるサポートメンバーたちについて書いてみました。音楽世界の関係性を面白く思うのです。

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