「音楽との」シリーズは今回で最終回だ。そう、勝手にシリーズ化していた。1と2は以下参照してください。
1.音楽との出会い方
最後は、やはりライブについて書く。
ライブと一口に言っても、その場所に辿り着くには色んな要素が絡んでいる。チケットは取れたか? 会場はどこか? 近場か遠征か? 日帰りか泊まりか? あまりに書きたいことが多すぎるので、これら「音楽の外側」についてはおいおい書くつもりだ。だがしかし、みんな含めて全部「ライブ」だ。
今から書くのは、「ライブそのもの」、バンドがステージ上で音楽を掻き鳴らす、その時間の話だ。
人はなぜライブに行くのだろう。
行けば楽しいと分かっているから、心が震えるであろうことを知っているから、といったところだろうか。どれだけ考えても明確な理由は書けない。
目の前でロックスターが掻き鳴らしたエレキの信号は、アンプによって増幅され、スピーカーが音を出力、空気を揺らし、あなたの心の琴線を震わせる。
そのかけがえのない時間がライブなのだ。それは分かっている。
大好きな音楽を、大好きな人たちが、目の前で演奏している、その瞬間に居合わせることができただけで、この世界に生きていて良かったと思うのだ。大袈裟に見えるかもしれないが、結構本気で言っている。そういう瞬間があることを体験してきた。
どうも主観的な話になってしまう。
でも考えてみて欲しい。自分が好きだと思った作品を作った人が同時代に生きて、目の前でその曲を演奏してくれる。それってすごいことだ。直接本人たちへ、その曲最高だぞ! って表現できる瞬間がある、それって本当にすごいことだ。
そしてライブの記憶が自分を支えてくれていることに気づく。そういう時間があるから、しんどい瞬間も飲み下せた、あの時間があったから、なんとか今も立っていられる。そう思える糧があることは、素晴らしいことだと思うのだ。そのお守りみたいな思い出は、きっと人それぞれ違うのだろう。
でも、ライブハウスで、ホールで、アリーナで、ドームで、スタジアムで、一瞬交差した同じものを好きな人たちと一欠片でも、持ちあったものがあると思うと、なんだか愉快な気持ちにもなるのだ。
さて、ざっくりとではあるが、出会いからライブまでの一部分を書いてきた。やっぱり「音楽」そのものの話を書くのはとても難しい。だから、外堀を埋めているのだけれど。
冒頭に書いたとおり、今後も、音楽にまつわるあれこれを微に入り細に入り書いていくつもりだ。
内容としては、BUMPのライブについて、アジカンの物販について、フジの円盤について、チケットを忘れた話、ライブが思ったよりだいぶ長くて終電に乗り遅れた話、そしてどうしたか、などなど書いていこうと思っている。
記しておきたいことは、たくさんあるのだ。
この話たちが、どこかの誰かに少しでも役立ってくれたら嬉しいです。
では!
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