車に乗っているときに聴きたいフジファブリック

フジファブリックと車、というイメージはあまり結びつかない。だが、車に乗っているときにかかっていると一等気分がよい曲があるのも事実だ。今日はそんな話をしようと思う。状況設定は清々しく晴れた日に、車で走るときだ。

2005年発売『FAB FOX』
「Sunny Morning」作詞作曲:志村正彦
イントロから晴れ晴れした気持ちになる曲だ。外に飛び出したくなる。ドライブにもぴったりの楽曲なのだ。曲の構成も面白い。“さあ旅立ちの朝”から“はい 快晴”はメロディというか、歌、タイミングすべてがユニークで声に出したくなる部分だ。爽快なロックサウンド、壮大に鳴るサビが、スカーンと晴れた空みたいで気持ちいい1曲なのである。
映像作品『Live at 両国国技館』『Live at 富士五湖文化センター』『Live at 渋谷公会堂』にライブで歌う様子が収録されている。また、『フジファブリック presents フジフジ富士Q -完全版-』には、くるりがカバーした映像を観ることが出来る。

2016年発売『STAND!!』
このアルバムからは2曲、「FREEDOM」「プレリュード」だ。どちらの曲も綺麗な鉄製の何かがキラッと照る質感、というか、どこか人工的な感覚のある曲だなと思う。自然のなかで聴くよりは、街中のほうがしっくりくる感じとでもいうのだろうか。車を運転するのも楽しくなりそうな、地面にワクワクがあるような曲である。「FREEDOM」の遠くまで行きたくなる雰囲気は聴いていて好奇心がうずく。まさに自由を感じる1曲だ。
「プレリュード」はその名の通り、車がモチーフとなっている曲である。ライブでの舞台演出も歌詞にあわせた描写がバックに映されていた記憶がある。
フジの楽曲は、色んな表情を持っている。ヘンテコな面、叙情的な面、可愛らしい面、爽やかな面、ダークな面、変態な面、様々だ。この 「プレリュード」は爽やかなフジファブリックを存分に味わえる1曲だ。そして、まさに車に乗っているとき、聴くのにぴったりな楽曲なのである。

2019年発売『F』
「Walk On The Way」
一緒に散歩したいフジファブリック〜日中編〜」に入れるか凄く迷った曲だ。しかし、タイトル通り過ぎると思い、あえてこちらに書いた。
このギターの響きは車の中で聴くのにもよく似合う。この曲を聴きながら、草原を走り抜けてみたい。綺麗な海の上を渡る長い橋でも良い。鍵盤の音、ベースの音も良くて、ゆったり流れる時間を愛おしく感じる。

他にも「サボテンレコード」なら、真っ赤な夕日が見える世界を走るのが似合うと思った。また、「環状七号線」も車道感はあるのだが、個人的な印象を書けば、この曲はバイクのほうがしっくりくる。夜オレンジ色に照らされる道路を疾走する様子が似合う気がする。
~のときフジファブリックシリーズ(寝る食べる散歩)を書いていて思ったが、このバンドは本当に日常に寄り添ってくれるバンドだ。ある場面、ある状況でフジの曲を思い出しては、大変な状況にあっても、少し気分が上向きになれるのだ。約束に間に合うかの瀬戸際で走っているときは「Sugar!!」が流れるし、電車に乗るときは「Bye Bye」が流れる。音楽と移動も親和性が高い。
こんな風にフジファブリックと過ごす日常を、大事にしたいなあと思う。

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