日食なつこの煌めく鍵盤と歌の奔流にのまれた日

いい加減、録画がめちゃめちゃ溜まっていたので、良い機会だと思って消化キャンペーンをする日々を過ごしている。今回は関ジャムを一気に観ることにした。

和田唱が明るく喋っている。
そして、格好いい雰囲気をまとう女性がピアノを弾き出した。耳が、目が離せなくなった。一瞬で惹きつけられる。
その曲は「水流のロック」という名前だった。
これが私と日食なつこさんの邂逅であった。きっと同じ出会い方をした人は結構いるんじゃないかと思う。録画、溜めておかずもっと早く観ればよかった。

ひとまず、YouTubeで公式チャンネルを探し、楽曲探索の旅に出ることにした。聴く曲、聴く曲、心臓に刺さっていく。
軽やかで豊かな鍵盤と、力強く格好いい歌声、こんな音楽はじめて見た! と思った。曲の終わり方が後腐れなくスッキリとしていて、何度も何度も聴きたくなる。

「大停電」という曲を聴いていたときに、なんだか分からないが泣いてしまった。明確な名前をつけられる感情ではなかった。BUMPを聴くときもこういうことがたまにあるのだが、この現象が起こるのは他のアーティストだと久しぶりだ。
歌詞もちゃんと知りたいな、と思ってじっくり読んでみる。
最高だなあと思わず笑ってしまった。求めていた仲間に出会えた喜びだったと思う。この音楽は多分、味方でいてくれる。甘やかしてはくれないけど、力をくれるし、助けてくれる。そう思った。

なんとなく日食なつこさんのTwitterを眺めてみたら、現在(2020年4月27日)、クラウドファンディングを行っていることが分かった。リターンは、20曲宅録ベストアルバム(楽曲投票)やライブ円盤があるようだ。
物理で音源が欲しかったし、支援できるならちょうど良い、と参加してみることにした。初めて知ったその日のうちに申し込むなんて、目まぐるしい流れだけど、たまには勢いに乗ってみるのも面白いかなと思った。
ついでに投票順位を見て、YouTubeの公式にある音源を聴いてみることにした。選曲が、さすがファンたちだ、なるほど、と頷くことになる。

そんな流れで「モア」という曲を聴いたのだが、飛び跳ねてしまった。フィドルだ!
『永久凍土』というアルバムに収録されている楽曲だ。誰が弾いているのかな、とTwitterで検索してみたら、あの超かっこいいフィドルを弾く大渕愛子さんだった。わー! と思った。

CDどこで買おうかなとか、今までのライブ情報を知りたくてネットサーフィンしていたら、ADAM atと対バンやっていたことが分かって、また叫んだ。もっと早く知りたかった。
そんな興奮のままに、倉橋ヨエコや椎名林檎が好きな友人にすすめてみたら、もうすでに知っていた。教えてくれよ。
その友人も「大停電」が好きと言っていて、こいつと友達でよかったなと思った。

激流に飲み込まれたような感覚だけど、多分、この音楽ずっと好きだろうな、と感じている。世界がまたワクワクして見えはじめた。

たまに、こうやって閉塞感に呻く心を、音楽に軽やかに救われる日がある。そういう瞬間に、なんだか、生きていてよかったなあと思うのだ。
音楽を好きでよかった。

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