星野源を聴く~『YELLOW DANCER』~

パシフィコ横浜と聞くと、星野源が浮かぶのはなぜだろう。それはさておき、今回は星野源について書く。
この記事は、いつも通り、BUMP、アジカン、フジが好きなやつの視点でお送りする。趣向がそっちに偏っているというだけで、 BUMP、アジカン、フジの情報が書いているわけではない。

星野源のことをゆるく追っている。とてもゆるく追っている。単純に曲が好きだ。あと文章も面白い。エッセイの感想は「星野源のエッセイを読んだ話」に書いた。
さて、今回は1番めちゃめちゃ聴いたアルバム『YELLOW DANCER』について書こうと思う。
自分の好みの曲、という意味での星4以上が、こんなたくさんあるアルバムも珍しい、そんなことを思った1枚だ。常々、特に最上級に好きな曲というのは、どのアーティストのオリジナルアルバムでも3曲くらいあれば良い方、と思っている。この『YELLOW DANCER』には星が流星群のように大量に煌めいている。
さて、そんな好きな楽曲揃いのなかで、特に狂ったように聴いた5曲紹介しようと思う。

「時よ」
アルバム1曲目から、心を掴んでくるのだ、星野源は。この人のポップ感というのだろうか、なんでこうも惹きつけられるのか。
私は基本的に明るくても、どこか切なさのある曲に惹かれる傾向がある。日向しかない世界では生けていけない。そんな人間すらも受け止めてくれる器のでかさが、源さんの曲にはあると思う。別に源さんがパーティーピーポーとかは全く思ってない。そもそもエッセイ読んでてそんな感想が出てくるわけがない。この「時よ」から感じる時間という不可逆なものに対する切実さに胸を打たれるのだ。

「地獄でなぜ悪い」
エッセイ『蘇る変態』を読んでからより一層味わい深くなった楽曲だ。曲調は限りなく明るいのに、「地獄」という言葉によって、世界の色が、目が痛いほど鮮やかに際立つ印象がある。満面の笑みで過酷な状況にいるような、ひたむきな強さ、ボロボロになっても笑いながら進む勇者を見たときにもらうパワーみたいなのが、曲を聴くと湧いてくる。ある種の狂気に救われる時もある。

「桜の森」
めちゃめちゃカッコいい。イントロがもうとても格好いい。ストリング最高。不思議な雰囲気が漂う1曲だ。ポップはポップだが、平熱な感じが心地良い。穏やかな陽光に包まれた桜、というよりは、月夜に照らされてぽわっと浮かぶ桜のような景色を彷彿とさせる。アウトロも格好いいな。

「Down Town」
聴くと踊り出したくなる。曲名と楽曲のぴったりさが秀逸。Down Townという文字を曲にしたらこうなるだろうな、みたいな歌だ。そして、こういう曲を聴くと、星野源の譜割、めちゃめちゃ好きだなと思う。歌詞と音のここぞ感が、素晴らしい。この楽曲は情景がよく思い浮かぶ1曲でもある。

「friendship」
アルバム最後の曲だ。Mステか何かで歌っていた姿が妙に印象に残っている。テレビで聴いた時、心底めちゃめちゃいい曲だなと思った。そこから星野源のことがより気になりだしたような記憶がある。歌詞とメロディの響きが見事に調和した1曲だと思う。イントロの鍵盤から心が掴まれる。

星野源はいい曲ばっかり作るなあと思う。個人的には最近の曲がクリーンヒットしまくっている。ライブも楽しかった。余談だが、実は源さん、サポートメンバーが割とレキシと被っている。そのため池ちゃんが、レキシの公演が土日に出来なくて、平日ばっかりなんだ! とか冗談交じりにボヤいていたのが面白かった。話を戻すが、改めてこのアルバムを聴いて、源さんの声も、作る曲も好きなんだなあ、と思った。

星野源、これからも追っていきたい音楽のひとつだ。

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