BUMPチャマ初の作品集『COMIC WORLD FUN』

バンド内に一人は多趣味な人がいるというイメージがある。アジカンならドラムの潔、フジならキーボードのダイちゃんだ。潔は料理、アウトドア、船舶、DIY、最近は野菜栽培もやっているようだ。ダイちゃんも料理、そして写真にコーヒー、スーパーモデルの生活等、多趣味である。というか一部、趣味というよりもはや副業の域ではないだろうか。
BUMPでいうなら、ベースのチャマだろう。調理師免許を持ち、グッズデザイン、写真、絵を描く、マンガアニメに傾倒しているなど多趣味さが窺える。そんな彼は、『COMIC WORLD FUN』(ロッキング・オン、2005年)という作品集を出版している。

よくあるハードカバーの単行本より短辺が大きい本だ。辞書くらいの厚さがある。特典としてチャマのイラストがデザインされたポストカードやステッカーが付いている場合もあるようだ。『H』という雑誌で連載や未公開だった作品が収録された本である。BUMP OF CHICKENのチャマというよりは、直井良文の世界が詰め込まれた本、という印象が強い。写真も人物が写っているものもあるが、無機質な感覚を受ける。アートワークに関しても、まさに表紙のような雰囲気のものが多い。グラフィティアート的な絵柄に近いと思う。
雑誌『H』の連載ではBUMPメンバーの写真もあったようだが、この作品集に掲載されているものはそれらしき人がいるなあ、という程度だ。チャマ本人が写っているものに関しては数点掲載されている。文字はほとんどないので、活字を見る的な意味では気負わずに目を通すことが出来るだろう。ただ、作品集なので、ある種の情報量を受け取ることになる。この本には一つの世界が詰まっている。
景色の写真の割合が多い気がするが、人物も料理を写した場面もある。ただ、生活感のなさがあり、面白いなと思った。風景も外国っぽいものが多い。
『COMIC WORLD FUN』は、チャマの普段よく見せてくれる姿とは違った一面を垣間見ることの出来る書籍だと思う。

【今日の曲】
BUMP OF CHICKEN「彼女と星の椅子」『present from you』(2008年)
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