アジカンのアルバム話、オススメ曲や前編のまとめ~後編(2010~2018)~

前編では、アジカンの説明や各アルバムについて書いた。今回は、前編のまとめと2010年以降のアルバムについて詳しめに綴る。

アジカンの概要やオススメ曲、アルバムの話~前編(2002~2008)~
アジカンのアルバムについて、どんな雰囲気か、どんな曲が入っているか、簡単に1枚ずつ紹介しています。前編は『崩壊アンプリファー』から『サーフブンガクカマクラ』まで。
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『崩壊アンプリファー』(2002年)から『サーフブンガクカマクラ』(2008年)のお話

『崩壊アンプリファー』でメジャーデビューを果たしたアジカン。その後、フルアルバムとして『君繋ファイブエム』をリリースする。じわじわ広がる人気は『ソルファ 』で爆発、メンバー曰く1番売れたアルバムとなった。次作『ファンクラブ』では、音楽的成長を見せるが、相次ぐプロモーションなどに疲弊し、また思うような評価が得られず、アルバムが売れないことに、ボーカルギター後藤は病んでゆく。後藤のいないスタジオで、デモを作る3人。そして調子の良いときの後藤も参加し、次第に曲は出来上がっていく。それまでは内側の世界を描いていたアジカンの楽曲は外側の世界へ、リリースされたのは『ファンクラブ』のジャケットの白黒とは対照的な色鮮やかさを持つ『ワールドワールワールド』だった。これらを経て練習構築型になったメンバーへ、後藤が今必要なものは原始的なものだ、考えるな、音楽を楽しもう! という思いから、『サーフブンガクカマクラ』を提示する。このアルバムはほぼ一発録りで行われており、ポップで肩の力が抜けた感のある楽しい作品となっている。
ここまでが前回の流れだった。

8枚目『マジックディスク』(2010年)

ひとつのターニングポイントとなる楽曲「新世紀のラブソング」、そしてアジカンの代名詞「ソラニン」が収録されている。『ワワワ』以降からゴッチは、より言葉、作詞に対する重要性を強く感じはじめたという。個人的にも、このあたりの時期から、アジカンの雰囲気が変わったなと思う。「成熟」感が増すというのだろうか。
「マイクロフォン」と「ライジングサン」がめちゃめちゃ好きだ。このアルバム後、アジカン史上最長ツアー「 VIBRATION OF THE MUSIC 」で、フジファブリックのダイちゃんがサポートメンバーとして参加。アジカンとフジファブリックが太く繋がりを持ちはじめた瞬間だ。
しかし一方で、このツアー中、ゴッチと山ちゃんが音楽的な事で大喧嘩し、アジカンは解散の危機を迎える。

9枚目『ランドマーク』(2012年)

「 VIBRATION OF THE MUSIC 」ツアーが終わりを迎えぬまま、震災発生。残りの公演は中止となってしまう。喧嘩している場合じゃない、という状況から、自分たちに出来ることは何かを問い、セッションでの楽曲制作を開始。ドラムの潔はインストバンドPHONO TONESを結成し活動を開始したり、建さんと山さんはコスモスタジオというユニットを組んだりと、個々(?)の動きも活発になってゆく。
私は、ごく稀に「君という花」のアウトロで「大洋航路」という曲のひとふしが、ライブで歌われるのが好きでたまらないのだ。このアルバムはまさに、今、を歌う印象のある作品だ。ヒリつくような感触がある。この頃あたりからゴッチがアルバムの全曲解説をしているので気になったら参照してみると面白いと思う。

10枚目『Wonder Future』(2015年)

このアルバムの顕著な部分は「“アジカンの”王道のロック」「8ビート」だと思う。海外レコーディングが敢行され、音にこだわりを感じる作品。1曲目「Easter / 復活祭」はライブで演奏されるとめちゃめちゃ盛り上がる。特にフェスで盛り上がる様子を見るとグッとくる。個人的には「 Caterpillar / 芋虫」が格好良すぎてめちゃくちゃ好きだ。「Opera Glasses / オペラグラス」で終わるところに希望を感じるアルバム。このアルバムツアーの光景は今でも鮮明に思い出す。ツアーで聴いた曲を聴くと今もなお色鮮やかに景色がよみがえる。最高だったな。

11枚目『ホームタウン』(2018年)

『ソルファ』(2016年)の再録によって原点回帰と更新を果たし辿り着いた最新作。ゴッチ曰く「「サーフブンガクカマクラ」と「ソルファ」の間」。

例えまるごと1曲をメンバーだけで作っていなくても、この4人で鳴らせばそれはアジカンの音になる、そんな可能性を広げた作品だ。「荒野を歩け」はいつ演奏を聴いてもなぜか泣きそうになってしまう。歌いたくなるようなギターリフに愛おしいメロディ。ジャケットの女の子が乗る「9」は、ミニアルバムを除くフルアルバムの数字なのだ。そしてどちらが水中なのか問いかける絵。そんなたくさんの仕掛けが見ていて楽しい。このアルバムのツアーが2019年3月から開始する。楽しみでワクワクが止まらない。

【まとめ】アジカン ホームタウンツアー(2019年)についての記事
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まとめ

さて、アルバムだけをピックアップしたうえに、本当にかいつまんで書いたので、取りこぼしている部分がたくさんある。しかし、これを読めばなんとなくの流れは掴めるのではないかと期待する。かなり個人の感情が入った気がするので誤謬があるかもしれない。公式にもアルバムごとに説明があるので、気になった人は是非読みに行って欲しい。

アジカンを好きになって、世界はずっと広がった。色んな景色を見せてくれるアジカンと出会えて本当に良かったと思う。これからも、彼らに大きな尊敬と期待を。

参考文献
『ASIAN KUNG-FU GENERATION THE MEMORIES 2003-2013 (ぴあMOOK) 』
『ROCKIN'ON JAPAN 2012年2月号』

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