インスト曲(インストゥルメンタル)、ようは歌のない楽曲について色々書いてきた。
今回はそんなインストのなかでも、鍵盤の魅力に溢れたバンドADAM atについて書こうと思う。
ADAM atの簡単な紹介
ADAM atの情報は公式に詳しく書いてあるが、ゆるいファン目線で簡単に紹介してみる。
ADAM atの音楽の特徴は、なんと言っても鍵盤だと思う。軽やかだったり格好良くて重厚だったり、多彩な音を聴くことができるとても楽しいバンドだ。
実は地上波のテレビを観ていると、BGMで流れていることがある。CMではキューピーマヨネーズとタイアップしているし、情報番組やバラエティで流れているのを聴いたときは、椅子から飛び上がったりしたものだ。
バンド形態としては、キーボーディストの玉田さんがADAM atの中心・・・・・・ようはハナレグミとかレキシとか、ユニット名みたいなものと認識している。多分。
ハナレグミやレキシもライブのときはサポートメンバーをいれるように、ADAM atもしかりだ。
彼の音楽を好きになってから初めて知ったのが、浜松が地元ということだった。浜松は自分にとっても所縁の深い場所なので、勝手に親近感を持ったのであった。
また、これはどうしても書いておきたいのだが、ADAM atはCDのジャケやグッズがとても可愛い。やまねこレコードのチロアットさんという方が担当しているようなのだが、今までのジャケットやグッズに登場する猫がとってもキュートなのだ。これはジャケ買いしてしまうな、と思う。
一度、ひとまず聴いてみて欲しい3曲
さて、今回の本題に入ろう。ADAM atで大好きな曲について、3曲に絞って紹介する。
「どんぐりとやまねこの交響曲」『CLOCK TOWER』(2015年)
曲名に"やまねこ"が入っているシリーズが大好きだ。各アルバムにあるのだが、愉快でころころ転がっていくような感じや踊りたくなる感じは、聴いていてとても楽しくなる。
そのなかで、1stフル・アルバム『CLOCK TOWER』に収録されている「どんぐりとやまねこの交響曲」を紹介したい。
この曲はかの有名なクラシックの曲、ベートーヴェン「歓喜の歌」(交響曲第九番・第4楽章)のフレーズが登場する遊び心がいっぱいの1曲だ。
まるで追いかけっこをしているように跳ねる鍵盤、ロックなギターにベースにドラム、聴いているとワクワクする気持ちが増幅するようなアレンジの楽曲である。
くるりの楽曲「ソングライン」に興奮する人は、この曲も興奮するのではないだろうか、なんて思っている。
「六三四 (88Version)」『Echo Night』(2017年)
アルバムに入っている88Versionと普段のライブでの「六三四 」は、椎名林檎「幸福論」のシングルとオリジナルアルバムバージョン(悦楽編)の違いと、同じくらい差異があると思う。
アルバムバージョンでは鍵盤だけで演奏されており、流れる水のように流麗で、どこか静かな1曲になっている。一方、ライブなどで演奏されるバンドバージョンでは、観客も大盛り上がりするロックで勢いのある1曲となっているのだ。コールアンドレスポンスも起こる楽曲のひとつである。
「DAYS」『トワイライトシンドローム』(2019年)
日々の暮らしに寄り添い、素敵にしてくれそうな1曲だ。テンポもそこまで早く感じず、されど退屈感は一切ない明るめの楽曲である。
バンドサウンドから鍵盤だけになる構成があるが、ここがまたとても良い。散歩しながら、家事をやりながら、ぼーっとしながら聴いていても、ふっと楽曲に惹きつけられて聴き入ってしまう。ついつい頬が緩むような豊かさが、この曲にはあると思う。
まだまだ書き足りないが、一度ぜひ聴いて観て欲しい。他の曲もオシャレな曲から、首をブンブン振り回したくなる曲から、じっくり聴きたい曲まで、色んな曲があって楽しい。
ライブの雰囲気
ADAM atのライブには、PHONO TONES(アジカンのドラム潔のインストバンド)との対バンをRIJFなどのフェスで観たり、窓枠でワンマンへ行ったりなどしたことがある。
オーディエンスは皆ゆらゆら好きなように揺れて聴いている印象だった。ライブ定番曲では掛け合いもあって、熱気が充満していた記憶がある。MCではガンガン喋るので、たくさん笑った。またライブに行きたい。
ADAM atの音楽を聴いていると、川面のきらめきを見ているような気分で日々を生きられるような気がする。
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