春に聴きたい曲を考える~BUMP、アジカン、フジ~

春だ! 春が来た! ようやく暖かい日々が訪れたようだ。吹く風が冷たくない。鼻はむずむずするし、くしゃみも出るけど、それでも過ごしやすく心が晴れ晴れとする陽気だ。今日は、こんな時期に聴きたい曲について書こうと思う。

2010年発売『COSMONAUT』 BUMP OF CHICKEN
「HAPPY」
この曲は、ちょうどこの時期に発売されたのである。春という季節は、環境がガラリと変わる機会が多いと思う。いわゆる変化の時期というやつだ。新たな環境というのは心が揺れる。ああ、早く慣れたい、どうすればいいんだ、と困惑していた私を救ってくれたのが、このBUMPの「HAPPY」だった。私の解釈だが、この曲は逆説だと思うのだ。最後の歌詞によって、「喜び」という存在もまた、強調される気がする。また、この歌詞からかけてもらった言葉の数々をどれほど心強く思ったことか。曲調の明るさに反して、切実な歌詞は、やはり私の胸を打つ。

2006年発売 『ファンクラブ』 ASIAN KUNG-FU GENERATION
「桜草」
曲調は暗くないのに、歌詞は閉じこもっている感じが良い。鬱屈した日やどうにもならない日々を過ごしているとき、まさに布団を被りながら聴いたのはいい思い出だ。情景がよく思い浮かぶ曲だと思う。春の喜びみたいなピンク感はなく、どちらかというと白さを感じるのは、ジャケットに影響されているからだろうか。春の天気が崩れやすい不穏さに近い雰囲気があると思う。

2009年発売『CHRONICLE』 フジファブリック
「エイプリル」「Clock」
低体温ロックとでもいうのだろうか。春の霞んだ感じというか、もやっとした雰囲気が漂っている曲だと思う。でも一方で、きらめきとか、儚さも感じる。多分曲名がエイプリルじゃくても、これは春に特に聴きたくなる曲だなあと思ったような気がする。歌詞に春って出てくるけど。ただ、この曲の印象は春真っ只中というよりは、初春、冬が残っている春という感じだ。そして次の「Clock」でかなりの春になってると思う。穏やかなテンポとうららかなメロディに柔らかな雰囲気を受ける。でも、やはり底の方にある不安定な感じとか、切実な思いに心が打たれる。歌詞がしんどい。でも、こういう言葉に助けられるんだよな。

書いていたら、春が来たルンルンというよりは、不穏だったり不安な気持ちに寄り添ってくれるような曲ばかりになってしまった。もちろん、穏やかな陽気に似合う曲だって色々ある。そういえば、フジの「桜の季節」やくるりの「春風」はまんますぎるので、あえて書かなかった。しかし、この時期に聴くこの曲たちは、これまたオツなのである。いや、「桜草」も「エイプリル」もそのまんまと言えば、そのまんまだけど。

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