さて、入場話について、ライブハウス編、ホール編と書いてきたが、いよいよ最後、大規模な会場の回だ。今回はBUMPのときをもとに書く。
収容人数の話を書いていなかったので、先に記しておく。ライブハウスのキャパシティが数十人~3,000人程度だとしたら、ホールの規模は~5,000人程度だ。アリーナだと8,000~20,000人前後、ドームは50,000人前後のイメージだ。もちろん、全席指定、オールスタンディング、ステージの配置など、条件によって人数は変わってくる。
アリーナの入場は、ライブハウス整理番号順とホール指定席の複合型が多い。スタンディングと指定席の待機列は別の場所だったりするので注意が必要だ。会場がでかくなればなるほど、大抵敷地も広くなっていくので、余裕をもって行動することが重要だ。
アリーナ公演ともなれば、スタンディングエリアがある場合、ロッカーなんてすぐに埋まってしまうので、クロークが用意されることが多い。クロークの場所は付属の体育館だったり、会場の一区画だったりと様々だ。
アリーナのスタンディングは、A1ブロック、B1ブロックというように、柵により区画で分かれている。そのなかで整理番号がある。このA~Eや1~5などの組み合わせは会場によって違うので、E1だからといって最前ブロックとは限らないし、A5だからといって、後ろの方とも限らない。
そして、指定席はホールの回で書いたような入場の仕方だ。アリーナ公演やドーム公演でも全席指定パターンということもある。ドームは特に全席指定のイメージが強い。
アリーナ2DAYS公演の場合、私は以下のようにチケットを取ることが多い。1日目は指定席、2日目はスタンディングでチケットを取る。1日目の指定席(2階以上なので、上からステージを見下ろす形が多い)で全体の演出や雰囲気も楽しみ、また流れや状況を把握する。2日目のスタンディングでは観たまま思いっきり楽しむ、という感じだ。見えない部分も前日の記憶で補完できる。スタンディングの良さは、盛り上がりや熱気がダイレクトに心にくるところじゃないだろうか。人との距離が近い分、空気の伝染も早いのかなあ、なんて思った。また、下は下ならではの特典みたいなこともある。運が良ければ演奏するメンバーとの距離が近く興奮する。また、銀テープや金テープ、色テープにコンフェッティなど、発射されたものを触る機会が多いので、記念が手元に残るのだ。
今まで行ったことがある会場としては、幕張メッセ、さいたまスーパーアリーナ、横浜アリーナ、静岡エコパアリーナ、日本ガイシホール、福岡マリンメッセなどだ。ドームやスタジアムは、QVCマリンフィールド(当時)、日産スタジアム、東京ドーム、横浜スタジアム、ナゴヤドームあたりだ。同じ場所に何度も行っていたりする。
特筆すべきは東京ドームだろう。終演後、ある扉から外へ出ると、後ろからめちゃめちゃ風が当たって楽しいのだ。最後のアトラクション感がある。
大規模公演で注意したいのは、やはり、終演後に交通が麻痺することだろう。何せウン万人が一斉に帰るので、すごい人混みになる。回避するには、終演後、余韻を感じる間もなく素早く退場する、電車の場合は、大多数とは逆方向へ帰れるよう調整すること(遠征でホテルに泊まる場合など)があげられる。それか諦めてのんびり焦らず時間に余裕を持って、余韻に浸るかだ。
ライブハウスでもそうなのだが、ライブの何がすごいって、普段は周りに好きな人があまりいないのに、その日はそのバンドのことを好きな人が何千人も集まることだ。アリーナともなれば、一時、そこは~好きの街みたいになる。普段交差することのないような人々が、好きを持ち寄って、ある瞬間、同じ時間を過ごすということがとても不思議で尊く思える。だからこそひとつとして同じ公演はないのだ。演奏する側も、聴く側も、一日として同じ日はない。これがひとつのツアーのなかで何公演も行ってしまう理由のひとつかもしれない。
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