『ブルーピリオド』という熱中の漫画

美術、芸術、絵を描くこと、芸大などなどに興味が湧いてくる漫画『ブルーピリオド』(著:山口つばさ、講談社)。今回はこの荒々しさと熱中と低温がない交ぜになったこの面白い作品について紹介する。

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『ブルーピリオド』の簡単なあらすじ

最近『ブルーピリオド』という漫画を読んだ。試し読みしたら、すごく面白かったので、思わずコミックスを揃えていた次第である。まだ現時点で巻数も多く出ていたわけではないので、手に取りやすかったのもある。ふと見た4巻に特典が付いていたというのもある。マンガ大賞に入っていた。
簡単にあらすじを書くと、いわゆるリア充、(オタクからはDQNなど)と評される主人公が絵を描くことに目覚め、本気で藝大を目指す話である。この主人公、大抵のことをソツなくこなし、友人もコミュニケーション能力を持つ、人生明るい道を歩いてきたタイプの人物として描かれている印象だ。そして「絵」を描く人々のいる場は、身内感や身に覚えのある陰を彷彿とさせる雰囲気を持っている。

特におすすめしたい人

この作品、特にどういう人へおすすめしたいか考えてみた。以下箇条書きにする。
・何かに熱中してみたい人
・夢中になるのはどういうことか見たい人
・「絵」に少しでも興味のある人
・単純に面白い話を読みたい人
こんな感じだろうか。もちろんここに羅列した人だけ向けなんてわけはなく、たぶん、この作品の窓口はとても広いと思う。

私がこの作品に惹かれたのは、「熱中、夢中」だ。主人公が絵にのめり込む様に、憧れを抱いてしまう。自分の人生を注ぎ込むような、そんななにかに出会えたことを羨ましく思う。自分の好きなものに対する姿勢を改めて正すような、熱をもらえる物語だ。
この漫画を読むことによって、自分のエンジンがかかる感覚があった。こういう、心を動かしてくれる作品に出会えるのは、とても幸運なことだと思う。そして、突き動かしてくれるパワーをもらえるタイミングというのは初見が1番大きい。だから、やろう、と感じたときに動き出さなければ、と痛感した。
また、この作品で出てくる絵の知識も、なるほどなあ!と思う部分がたくさんあった。構図の話、美術館での楽しみ方、天才の描写どれも読み応えがあった。登場人物も偏りがなく、色んなタイプの人間がうまく描かれていて、人間模様も面白い。

新刊が待ち遠しい物語のひとつである。

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