前回は「バイオリン未経験者がフィドルのレッスンへ通った話~初期段階~」を書いた。フィドルの初心者向けレッスンではどういうことを習ったのかについて大まかに綴っている。
今回は、習い始めた当初、何を学び練習したのかについて、焦点を当てようと思う。
バイオリンの弾き方を習う
前回書いたとおり、曲を習い始めたのは、レッスン7回目前後くらいからだった。
曲へ到達する前に習ったのは、バイオリンの弾き方と音階である。このあたりの練習は、フィドルを習うというよりは、バイオリンを鳴らせるようになるという色合いが強い気がした。とはいえ、奏法的にはフィドル独特な部分もあったような気がする。不確定にしか記せないのは、バイオリンを習ったことがないためである。
もとからバイオリンの経験がある人は、曲を習う手前まで飛んで、教えてもらえるのだろうが、全くの未経験者は基本中の基本からのスタートになる。
バイオリンの構え方と弓と開放弦
まず教えて貰ったのはバイオリンの構え方だ。これが1度のレッスンでは、身につかないものだった。レッスンを受けて家で練習し、また次回のレッスンへ行くと、もう少しこの位置の方が良いと思う、というような指摘を先生から受ける。練習とレッスンを繰り返すうちに、弾きやすいスタンダードな位置になんとなく構えられるようになった。
弾く構えについて、独学に対し、直接手取り足取り教えて貰えるからこそ、迷う時間が少なくなり、早く身につくようになるのかな、と思った。
また弓の持ち方、弾き方も一朝一夕で身につくものではないな、と痛感した。いまだに鍛錬中である。
構えてからは、開放弦で弾くことを学ぶ。開放弦というのは、左の指で弦を押さえずに弾くことである。その間左手はボディを持つ形で練習した。
最初、習いはじめのときは、身体の角度、力の抜き方など、意識してないと良い形で弾くことがとても難しかった。当初は、レッスンの間があくと、正しい姿勢がよく分からなくなったりもした。今でも気を抜くと姿勢が崩れていってしまう。
フィドルは自由に弾いていい楽器という認識があるものの、それが出来る段階は、もっともっと極めてからだと思っている。今はまだ、ただひたすらにいい音を鳴らせるように学ぶときなのだろうなあ、と思いながら練習した。
次回は「【閑話回】“楽譜”のない音楽とフィドル」だ。実践的なレッスンの話ではないが、興味深いなと思っていることを書いた。箸休め的な回になると思う。
次々回はいよいよ練習が楽しくなりはじめる「バイオリン初心者のフィドル音階練習」だ。
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