おすすめの漫画がある。冒険が見たい、宇宙が好き、関係性の話が読みたい、異星人ものが好き、そういう人には特にぜひともすすめたい。それが『果ての星通信』(メノタ著、PASH!COMICS)である。
だいたいの紹介(なるべくネタバレなし)
『果ての星通信』は、ロシア人の青年が宇宙で異星人などと交流する話である。
全5巻という手にとりやすい冊数で、宇宙での生活、異星人の文化、星、アドベンチャー、自分と全く違う存在との関係性などが詰まってる。
読んだ後、物語のあれこれに思いを馳せたくなる作品である。
この作品のどこを推しているか
読んで貰えば分かる、と言ったら身も蓋もないので、言葉にしてみる。
私がこの物語に惚れたのは、全く違う身体を持ち、価値観を持ち、生活を持っている生き物たちの関係性が、このどこかの宇宙にありそうな感じで描かれている部分だった。
もちろんこれだけじゃなく、全く違う性質を持った星々にワクワクしたことなどもあった。
単行本はおまけ漫画やカバー裏の情報も大変充実しており、全部まるごと読むことで、この作品を深く楽しめる仕掛けが施されているのも好きな点だった。
特に、ネット連載では読むことのできない単行本最後のお話は、もう、本当に想像が掻き立てられるものだった。そこで流れた年月のことや、その後の彼らの日々を考えると、胸がぎゅっとなり寂しく悲しい気持ちになりつつも、ワクワクとした気分も沸いて出た。
きっと主人公がかけた言葉が、「その人」を貫く日がくるんじゃないかと、示唆されているようだと勝手に思ったりもした。
この作品には、この本に描かれているだけではない、幾多の物語が後ろに広がっている感じがする点もたまらない。
また、温かい交流、微笑ましい関係性がありつつも、冷徹な理というか、それでいて自分勝手で、現実の色みたいに凍てつくような、そんな薄ら寒くなるものも後ろに流れている感じがするところも好きだった。
ちなみに私は作中に出てくる「巨人の足跡星」という星がとても好きだ。あそこにはロマンが詰まっていると思う。行ってみたい・・・。
ワクワクとハラハラと生活が詰まった宇宙漫画、ぜひ手にとってみて欲しい。
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