ある一定の世代へ質問してみよう。ロックバンドと言えば？ きっと質問された人たちはこう答えるだろう。
「BUMP OF CHICKEN」
「ASIAN KUNG-FU GENERATION」
この2つのバンドが人々に与えた影響は計り知れない。現在、活躍する多くの若手にも影響を与えていることは、数々のエピソードからも垣間見える。そして、BUMPもアジカンもいまだ第一線で活躍し続ける素晴らしいバンドたちだ。なんとなく同時期な気がするこの2バンド、果たして接点はあるのだろうか？
今回はその話をしよう。文字に残っているなど、明確な出所が分かるものを中心に記述していく。
BUMPとアジカンの関係が垣間見える書籍
アジカンのライブドキュメントブック『夏、無限。』(2004年)にBUMPが登場する。p.142、143とp.174、175だ。
後藤「今日、終わったら合同打ち上げ、合流できるのかな。俺、バンプとしゃべりたい」
『夏、無限。』 、 ソニーマガジンズ 、2004年、ｐ.142
この後の文章にも、BUMPに対し、印象に残ることが書いてあるので、ぜひ手に取ってみて欲しい。あとはこれだ。
「正直ベロベロです！」と後藤。さらに出発を待つバスの窓から、バンプの直井君に「ちゃま！ また明日ね～！」と無邪気に手を振っている。
『夏、無限。』 、 ソニーマガジンズ 、2004年、ｐ.175
こんな最高な時代……！ と思う。文字から様子が克明に想像できて頬が緩んでしまうではないか。ちなみにバンプの直井君とは、ベース担当の人のことである。あだ名はチャマなのである。
ラジオと日記、そしてフェス
そして、過去、2005年には藤原基央と後藤正文の対談という、伝説みたいなラジオ番組もあった。
ゴッチの日記にも、BUMPが幾度か登場している。(ワードだけも含む)
2004.08.19
BUMP、ACIDMAN、レミオロメンと打ち上げした回。
2004.12.13
BUMPのツアーファイナルに行った様子が書かれている。泣ける。
2005.05.08
増川くん捕獲回。
2006.01.20
バンプに混じっててもいい感じか聞いて、ボロクソ言われるゴッチ回。
日本最大級のロックフェスROCK IN JAPAN FESTIVALでも同日に出演したことがある。このフェスをまるまる一冊特集した増刊号が存在するのだが、2007年が本当にやばいのだ。
なんと、なんとBUMP OF CHICKENとASIAN KUNG-FU GENERATIONが並んで表紙を飾っているのである。藤くんをはじめ長身組が立って、そうでない組が座っているのが印象的だ。その並び順の経緯は、フェス場外乱闘に載っていて微笑ましい。あとバックステージコーナーには、同じポーズする升秀夫と山田貴洋のオフショットが載っていて面白い(他のメンバーも勢揃いしている)。
ちなみに、アジカン、BUMP同日出演は、ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013でも発生している。
SNSと今回のまとめ
ゴッチのツイートや、MCでも「バンプ」というワードはたまに登場している。多分、多少の意識は、やっぱりしているのだと思う。
RADの洋次郎くんとか、バンプの藤くんとか、あの精度で繰り返しの少ない歌詞を書いて、覚えて歌うっての本当にすごい。影響を受けてなるべく繰り返しをなくそうとした時期ありましたけれど、僕には無理です。笑。そうじゃない書き方で、魅力的なもの書こうと思いました。（言い訳じゃない。笑）
— Gotch (@gotch_akg) June 3, 2018
音楽というフィールドは同じだが、今では全く違う道を歩むこのふたつのバンドの相違が、私には面白くて仕方がない。
例えば、下記の記事で触れたように、アルバム制作の姿勢が全く違う。ファンとの距離感も、ライブの様子も、活動範囲もバンドそれぞれだ。でも私はどちらも大好きなのだ。
友人との会話でよく出てくるのは「まさにBUMPは『ONE PIECE』でアジカンは『NARUTO』だよね」という話題だ。海外でも、もちろん評価されているが、国内の人気が凄まじいBUMPと『ONE PIECE』。
アジアン(日本)感が強く、ワールドワイドな人気を持つアジカンと『NARUTO』。奇しくも主題歌は、それぞれが担当したことがあるわけだ。こんなことを考えはじめると楽しくなって、キリがない。
いつか、BUMP OF CHICKENがアジカン主催フェスのナノムゲンに出たら大変面白いなと思うが、熱帯夜にオーロラが見えるくらい、ないなとも思う。分かっている。今度こそ、RIJFで同日だったら必ず行くんだ！ が現実的な線じゃないだろうか。
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