ドラムだけで楽曲のイメージはガラリと変わる。それを痛感したのは、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのドラマー伊地知潔のドラムイベントへ行ったからだった。あんなに面白いもんだとは、想像もしていなかった。
ドラムだけでイベントが成立するのか? とちょっと思いながら会場へ向かい、やっぱすげえな! とホクホクしながら帰ったあの日の記録を残しておく。
アジカンのドラマー伊地知潔のイベント
今回は、2019年6月17日(月)に「伊地知 潔 360° Panorama Drum Performance 2019」へ行ったときのライブレポを書く。場所は名古屋、会場はHOLIDAY NEXT NAGOYAだった。ホームタウンツアー名古屋公演の翌日に、このイベントは開催されたのである。
だからどこかホームタウンの熱量を引きずっていて、ちょっと打ち上げ感というか、舞台裏を垣間見た気分にもなって、目の醒めるような面白体験をした。そして、より一層アジカンの曲が好きになったのだ。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの凄腕ドラマー伊地知潔。そのドラムプレイはあの皮肉屋のゴッチが
いろいろな現場に参加して思い知ったけど、潔はドラム上手いなぁ、本当に。
— Gotch (@gotch_akg) February 21, 2018
と評したほどなのだ。まあ、普段はチクチク料理研究家をいじりつつも、遠回しに告知を支援しているように見えなくもない感じだけれども。
潔の料理マウントひどいよなぁ。あいつはスポンサーもいっぱいついて、写真も一眼レフで取って、料理の仕事だけで地方に呼ばれたりして「料理研究家」を自ら名乗ってるのに、俺なんて別に日々の飯を炊いてる野良釜飯愛好家だぜ。
— Gotch (@gotch_akg) April 16, 2020
野良釜飯愛好家とは?
伊地知 潔 360°名古屋公演のレポ
夕方、入場時間が近くなり、会場の周りに人が集まりはじめる。確か、列に並んでいるとき、潔に質問したいことやドラムプレイを見たい曲のリクエストなど、アンケートを入力した記憶がある。スタッフさんが持っていたボードにあるQRコードを読み込み、スマホで回答する式だった。
そして、会場に入るとき入場特典として、B5サイズのサイン入りポートレート、潔の写真が印刷されている厚紙(サイン入り)をもらったのだった。手ぶらだったので、ビニールバックみたいなの持ってくれば良かったとあと後悔した。ライブ中ずっと手に持って聴いていた。
会場内は、ライブハウスのフロア、いつもは客が聴くエリアのど真ん中にドラムがセットされている。それを囲うように柵があり、客が観覧できるようになっている。そのため、ステージ上からも観ることができ、斜め上から見下ろすことも可能という新鮮な形態だった。
かなり至近距離から聴くことが出来たため、昨日はあんな広い会場(名古屋国際会議場センチュリーホール)で聴いていたんだが……と感覚がバグる感じだ。
さて、本題のライブの内容について書いていく。
基本的にアジカンの音源を流しながら、それにあわせて潔がドラムを叩いてくれるという見せ方だった。おそらく、ドラムの音を抜いたトラックなんじゃないかなあと思う。
叩いてくれたセットリストは以下のような感じだった。色々プレイしてくれたので、多分、過不足があるし順番もぐちゃぐちゃな気がする。あと、全曲フルという曲と、フレーズをやってくれた曲と様々だった。
伊地知 潔 360°名古屋公演セットリスト(うろ覚え)
クロックワーク
ホームタウン
サーカス
オペラグラス
夏蝉
十二進法の夕景
アフターダーク
ブルートレイン
ソラニン
深呼吸
UCLA
新世紀のラブソングイントロ
Re:Re:
無限グライダー
荒野を歩け
「サーカス」の七変化(正確には四、五変化くらい)
このなかで一番印象に残ったのが「サーカス」(『ホームタウン』収録)のくだりだった。入場時に『ホームタウン』で叩いてほしい曲を答えるアンケートがあったわけだが、ようやく名古屋で「サーカス」に一票入ったとのことだった。ちなみに、アジカンの公式+でも『ホームタウン』の人気投票をやっており、そこでも散々な目に遭ったのが「サーカス」なのである。
ゴッチがこの曲をシングルにしたいと言ったら場が静まりかえったというエピソードを交えつつ、せっかくだからということで「サーカス」を実演してくれることになったのだ。
普通にやるだけじゃアレだから、ということで、色んなリズムでこの曲を叩くという。
これが本当に本当に面白かった。ドラムのリズムが変わるだけで、こんなにも曲の表情が変わるなんて! と大興奮だった。とにかく明るいサーカス、ロックなサーカス、可愛いサーカス、ちょいダサいサーカス、メロディは同じなのに全く雰囲気が変わることに非常に驚いた。
これはドラムイベントならではだなあ! とすごく楽しかった。
他にも観客の質問に答え実演してくれたり、リクエストに対して、「え、どんな曲だっけ、何に入ってたっけ」なんてやりとりもありつつ、曲やバンドの今まで見えなかった部分に触れられたような、そんな貴重な時間を過ごせた。アジカン曲にドラムのフレーズをつけるときの心理戦、マーチングバンド出身話、ドラムの孤独と建さんアイコンタクト、「山田の360度いります?」など裏話や面白い話盛りだくさんで濃密な時間を過ごしたのだった。
潔は、アジカンのライブのMCで喋らないことも多いので、こういう機会に話が聴けるのは良いなあと嬉しかった。きっとこれ、会場の雰囲気によっても内容が違ってくるんだろうな、というライブ感あるイベントであった。パッと曲名を言われて、「どうだったっけ」とか言いつつ、ちゃんと叩けるのもすごかった。
2020年、配信ライブの話
9/25大阪、10/10東京でまたこのイベントを行うという。ちなみに10/10はスペシャルゲストとしてベース山ちゃんも参加するようだ。
詳細は公式HPに詳しいが、「ソルファ」を演奏するとのことだ。配信チケットも販売中である。
このイベントに関連し、こんなツイートがあった。
若大将的な呼び名を欲してるのかな。何故に海へ...。 https://t.co/bbcBU9sA5r
— Gotch (@gotch_akg) September 20, 2020
最後まで観ると、2月の僕の生誕祭みを感じる。あ、これも生誕祭か。笑
— 金澤ダイスケ (@kagahyakuman) September 21, 2020
さすが相棒。笑 https://t.co/WAeQiKxKvs
配信、とても楽しみである。
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